日々のこと

まいにちの暮らしをつれづれ書きます

最近読んだ本 Part2 「聞く技術 聞いてもらう技術」「ハッカーと画家」

最近(といっても年末年始。。。)読んだ本の読書感想文、Part2です。このブログエントリ の続編です。
読んでからすごく時間が経ってしまったのですが、書き留めておきたいと思います。

聞く技術 聞いてもらう技術 / 東畑 開人

www.chikumashobo.co.jp

この本のテーマは「聞く」の不全と「聞く」の回復でした。新書なのでさらっと読めます。
家庭内不和や社会の問題などで深刻に対立しているときほど、相手の話を聞くことがむずかしくなっている。そんな時は第三者に話を聞いてもらう必要がある。第三者に話を聞いてもらってはじめて、自分のことを全然わかってくれない相手の話を聞いてみようかと思えるようになる。対立しているときは、対話のテーブルに着くまでが大変、ということが書かれていました。

聞く技術とは「なにかあった?」とたずねてみること。どうしてもそういえない時は聞いてもらうからはじめる。
聞いてもらう技術とは「ちょっと聞いて」と言ってみること。そう言えないときは、聞くところからはじめる。
「聞けない」「聞いてもらえない」の悪循環を、「聞く」「聞いてもらう」の循環に変えていくために、どちらからでも読者にはじめてみてほしい、と本の最後で結ばれていました。

また「聞く技術」と「聞いてもらう技術」の小手先編(すぐ試せるハックみたいなこと)も載っていて、実践してみようかなという気持ちにさせられます。
たとえば、聞く技術なら「なにも思い浮かばないときは質問しよう」「また会おう」、聞いてもらう技術は「一緒に帰ろう」「早めにまわりに言っておこう」「単純作業を一緒にしよう」など、小手先といってもすぐ試せそうなことがいろいろありました。

そして読んでいて印象に残ったのですが、日本で打ち出されている政策や人の日々の暮らしとの間に乖離がありすぎて、ここにも深い「聞く」の不全があるということを読んでいて漠然と感じました。(これも「聞く」「聞いてもらう」とお互いにまわしていくことで歩み寄っていくことができるのだろうか・・・)

ちなみに、読んだきっかけは Twitter で昨年末ころによく見かけていて気になっていたからです。
角谷トーク 2022 というイベントの中でこの書籍が紹介されていたようです。

www.youtube.com

ハッカーと画家 / Paul Graham

www.ohmsha.co.jp

年末年始の期間、技術やエンジニアに関係するようなちょっとした読みものを読みたいなと思って読んでいました。
以前の職場でおすすめの本を発表しあう会があって紹介されていて、いつか読んでみたいなと思っていました。
17つのエッセイが入っています(そのうちのひとつは、日本語版向けの書き下ろし)

ちなみに、Web上で無料で読むことができるようです。自分は紙の本で読みました。
無料で読めるポール・グレアムの「ハッカーと画家」+αの日本語訳のみのまとめ · GitHub

印象に残った2つの章について書きます。

第2章 ハッカーと画家

書籍のタイトルにもなっている章です。ハッキングと絵を描くことにはたくさん共通点があることが書かれていました。
作家や画家や建築家が創りながら作品を理解してゆくのと同じで、プログラマはプログラムを書きながら理解してゆくべきで、プログラミング言語はプログラムを考えるために柔軟でなければならない(ペンではなく鉛筆であるべき)とありました。
ハッカーは、次第に詳細化しながら作っていくので、プログラムが何をすべきかを早く決めすぎることに気をつけるべきで、正しい道具はこの危険を避けるのを助けてくれる。たとえば、良いプログラミング言語は油絵のように変更を簡単にしてくれると書いてありました。
最初から最適化を考えて設計してつくるより、良い道具(柔軟なプログラミング言語)で手を動かしながら、つくるものを理解しながら作っていく、ということなのかな、と読みながら思いました。

第5章 もうひとつの未来への道

このエッセイが書かれた当時は、マイクロソフトのデスクトップアプリケーションが主流だった時代から、著者たちが立ち上げた Viaweb という、Webベースのアプリケーションを基に、ソフトウェアがデスクトップからサーバーへ移動していくという未来への流れについて将来を展望して書かれたエッセイです。
実際、Webベースのアプリケーションが広まっていてその展望は当たっていたのだなと読みながら興奮しました。

さいごに

本、読んですぐ感想文書かないと忘れてしまうので、今後はさらっとでもすぐ書き留めるようにしていきたいきもちです。