去年、ふとしたことで HRT を大切にして仕事したいと思うことがあり、HRT が出てくる本といえばということで Team Geek を読みました。
個人的に響いたところを印象に残ったところから順不同で書いていきます。
読んでよかったなと思える本でした。
4章の「有害な人に対処する」という章はタイトルにどきりとしましたが、自分が有害な人になっていないかと自戒を込めて読みました。
また、5章の「組織的操作の技法」の内容は、組織内で円滑に動くためのテクニックのような内容で、意識できてなかったこともありなるほどと思いながら読みました。
(2025年に書いた本として記事を書いたのですが、もう2月になってしまった!)
5章 組織的操作の技法
- 仕事を「攻撃的」と「防御的」に分けて、防御的な仕事には時間や労力の1/3〜1/2をかけない、それ以上は政治的自殺行為につながる
- 攻撃的な仕事: ユーザーに見えるもの、見た目の輝かしいもの、興奮してもらえるもの
- 防御的な仕事: プロダクトを長期的に健全にするためのもの、プロダクトの保守性・安定性・信頼性は高まるが、政治的な信頼性を獲得することはできない
- 忙しい経営者にお願いする方法、「3つの箇条書きと行動要請」のテクニック
- 問題について説明する(最大)3つの箇条書き
- 1つ(1つだけ)の行動要請
- 忙しい人でも10秒で読めるように
- とりとめなく書いたり、4つ以上のことに触れたりすると精神的なオーバーヘッドが高くなり読まずに捨てられる
- 箇条書きは短い文章に(改行なしで1行にまとめる)、メールにはHRTを込める
- 背景や情報を記入したりする場合、メールの最後に、「詳細」「状況説明」として明記する
1章 天才プログラマの神話
- 素晴らしいアイデアを隠しておいて、それが完成するまで誰にも話さないというのはリスクの高い大きな賭け
- 「早い段階で、高速に、何度でも失敗せよ」
- チームで働く時のポイント、三本柱「HRT」
- 謙虚(Humility): 世界の中心は君ではない、常に自分を改善していこう
- 尊敬(Respect): 一緒に働く人のことを心から思いやろう、相手を1人の人間として扱いその能力や功績を高く評価しよう
- 信頼(Trust): 自分以外の人は有能であり正しいことをすると信じよう、そうすれば仕事を任せることができる
- あらゆる人間関係の衝突は、謙虚・尊敬・信頼の欠如によるもの
- 実践HRT
- エゴをなくす、自分をよく見せようとするよりも「集団」のエゴを考えてみよう
- 組織を使う必要があることを認識し、組織を自分の仕事に使うことを学べば、組織を自分の要求に合わせられるようになる
- 間違いや能力不足を認めることは長期的に立場を向上させる
- それは謙虚を見せること、説明と責任を果たすこと、他人の意見を信頼すること
- ときには「わからない」ということが大切
2章 素晴らしいチーム文化を作る
- エンジニアに優れた仕事をしてもらうには、エンジニアが安全にアイデアを共有できて、意思決定プロセスに口を挟めるような文化を作らなければいけない
- 優秀なエンジニアは、自分で運転できるバスに乗りたい、合意ベースのマネジメント
- 積極的な文化はのんびりした人に強いが、穏やかでのんびりした文化は積極的な人に弱い
- のんびり文化はこのことをよく認識し、積極的な新来者に支配されないようにしなければいけない
- ミーティングを開くときの5つの簡単なルール
- 絶対に必要な人だけを呼ぶ
- アジェンダを作ってミーディング開始前に配布する
- ミーティングのゴールを達成したら時間前でも終了する
- ミーディングを順調に進める
- ミーティングの開始時間を、強制的に中断される時間(お昼休みや終業時間)の前に設定する
3章 船にはキャプテンが必要
- リーダーのアンチパターン: みんなの友達になる
- 友人関係とチームをリードすることを混同してはいけない、友人にならなくてもチームのリードや合意形成は可能
- 不安を感じさせずに仲良くなるには、チームと一緒に昼食を食べればいい
- リーダーシップパターン: 正直になる
- 褒め言葉のサンドイッチは避けた方がいい、本当に伝えたいメッセージを聞いてくれないから
- 建設的な批判をするときには、親身になって共感すればいい
- フィードバックや批判を伝えるときは、メッセージが正しく伝わっているかが重要
4章 有害な人に対処する
- 脅威を特定する
- 完ぺき主義の問題は、停滞
- 有害な人を追い出す
- 完ぺき主義者には別の方向性を示す
- 無能で十分説明されることに悪意を見出すな
- よくわかっていない人をプロジェクトから追い出すことが君の仕事ではない
- 破壊的な振る舞いを受け入れず、HRTに対する自分の期待を明確にすることが君の仕事
6章 ユーザーも人間
- ユーザーに集中すれば、他のことはすべてついてくる
- ユーザーではなく、利用を計測する
- インストール数やユーザー登録数ではなく利用を計測する
- よく使う指標は「7日間のアクティブ数」「30日間のアクティブ数」
- 万人受けしようとしていろいろ手を出さない
- 成功しているソフトウェアというのは、多くのユーザーの共通の問題を限定してそれをうまく解決したもの
- 複雑なことであっても、簡単なことをしているように感じられるようにするべきだ
- ユーザーのデータにはアクセスできるようにするべき、ユーザーがソフトウェアを使うのは使いたいからであって、身動きが取れないからという理由で使うことがあってはいけない、ユーザーのデータを解放すればユーザーの信頼を得ることができる
- ユーザーの意見は直接聞いた方がいい
- ユーザーは問題をうまく表現できないので言っていることを理解するには時間がかかる
- その人が言っていることを文字通りに解釈するのではなく、何を意図しているかを理解することが重要なスキルになる
- 信頼と喜び、ユーザーとやり取りするときの基礎となるもの
- 信頼は最も大切なリソース、何か行動するときは必ず残高への影響を考えよう
- ユーザーと良い関係を築くには「喜び」も大切な感情、ユーザーを驚かせて幸せな気分にさせよう